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クラフトビール業界におけるビアフェスの価値と課題について

2022年10月

【第6回】愛すべきビアフェスと愛しきれない側面

ビアフェスの価値と課題

愛すべきビアフェスの側面

まずクラフトビール業界の特徴として、造り手と飲み手の距離が近いことが挙げられると思う。

小規模醸造で地域に根差したブルワリーが大半だからこそ、ヘッドブルワーがタップルームでサーブしてるなんてことも珍しくない土壌に加えて、造り手との距離が更に縮まるのがこのビアフェスである。

実際ビアフェス会場でもヘッドブルワーがブースの前で呼び込みをしていたりビールをサーブしている姿をよく目にするので、あわよくばお話しできちゃうかも!なんて下心ありで会場に足を運ぶビールファンも多いと思うし筆者もその一人である。

また、各地からブルワリーが集まってきてくれるのは単純に有り難いし、飲み手とブルワリー双方にとって貴重な交流の場となるため正にビアフェスの愛すべき側面と言えるのではないだろうか。

愛しきれない側面

1.フードの提供が遅い

これはビアフェスに限らないのかもしれないが、とにかく遅い。

ビアフェス会場でフードブースの前だけ長蛇の列になっているのを見たことはないだろうか。そもそもフードのブースが少ないのが原因かもしれないが人気で集客力のあるビアフェスほどこの傾向が強くなる。

予約注文で先に注文と支払いを済ませておいて、ビアフェス会場で受け取れるシステムがあれば便利だなと思ってしまう。

2.飲食スペースが少なすぎる

せっかく食べるものを手に入れたのにテーブル席はとっくに満席で空きがない。。

仕方ないからその辺に座って飲み食いし始めている人をよく見かけるが非常に見た目が悪い。。大きな公園の一部で開催している場合、ビアフェスとは関係ない人も多く通りかかる状況においてビール片手に酔っ払い(に見えるだろう)が座り込んで飲み食いしているのはクラフトビールファンのイメージを大きく損なっているのでは無いかと危惧してしまう。

3.現金しか使えない場合がある

これに関してはビアフェス全体で現金のみしか使えない場合と、ブース毎に現金のみ、ペイペイ等の電子決済可能が混在している場合がある。

これからするのは、現金支払いのみと電子決済可能なブースが混在している場合のお話し。

筆者は普段から電子決済に慣れ親しんでおり現金は最低限しか持ち歩かない。そんな筆者にとっていくら大好きなビアフェスの為といえど現金をわざわざ下ろしにいくなんて苦痛でしかない。実際はちゃんと現金下ろして持っていくけども。。

ブルワリーにとっては手数料が掛からない現金払いを重宝したくなる気持ちは分かる。しかし、目の前に前情報無しのビールブースが2つ並んでいたとして一つが現金払いのみ、もう一つが現金+電子決済対応だとした場合私は迷わず電子決済可能な方でビールを購入する。

どっちにしようか迷うこともしないし電子決済一択。なぜなら楽だから。

うちは現金払いしか対応してないけどその分提供するビールの液量を増やすサービスしてるから問題無い!と仰る方もいましたが、そもそも選択肢に入らない時点でどんなサービスをしても意味がないと言うか。。

筆者のように電子決済に慣れ親しんでいる楽したい怠け者にはなんとも勿体ないこだわりに見えちゃいますね。

結論としては

ビアフェスは発展途上だけど無限の可能性を秘めている!!

ビアフェスはいつも筆者に新しいビールやブルワーさんとの出会いをくれる最高に好きな場所。

底抜けに自由で楽しいクラフトビールだからこそ、既存の概念に囚われることなく更に自由で開かれたビアフェスの未来に期待しちゃうね!!

  • B!